家づくりを始めるとなるべく無駄をなくした間取りをかんがえたいですよね。
間取りの中で無駄と聞いて思い浮かぶのは「廊下」ではないでしょうか?
私たちも家づくりを始めたとき、極力廊下をなくして家の面積を小さくすればその分費用が浮く!と思っていました。
特にローコスト住宅では、限られた坪数の中でどう空間を活用するかが大きな課題です。でも実際に廊下がある、なしのメリットとデメリットを知らない方も多いのではないでしょうか?
なので今回は私の経験をもとに、廊下の必要性や後悔しない間取りの考え方をお伝えします。これから家を建てる方が、自分たちにとって「ちょうどいい間取り」を見つけるヒントになりますように。
我が家のコンセプトは「子どもにもお財布にも優しい家づくり」です!
「おしゃれにしたい」「快適にしたい」「家事を楽にしたい」けど「できるだけ安くすませたい」
こんな価値観に合う方にきっと参考になりますので、ぜひ記事を見ていってくださるとありがたいです♪
目次
廊下は本当に必要?現代の家づくりで議論される理由
最近の家づくりでは、「廊下は不要」という意見も多く見られます。特にローコスト住宅では、建築面積を効率的に使うため、廊下を省いてその分リビングや収納に回す間取りが人気です。実際、我が家も間取りを考える段階で「廊下は最小限にしたい」と強く思っていました。
しかし、廊下がなければ部屋と部屋の区切りがないということと同義なので、プライバシーを確保するのは結構難しくなります。
そう。廊下にはプライバシーを確保したり、生活空間を区切ったりする役割があるのです。特にリビング直結のトイレや脱衣所に抵抗がある方は、廊下があったほうが快適に過ごせるかもしれません。
「廊下がない=正解」ではなく、自分たちのライフスタイルに合っているかが大切です。このあと紹介するメリット・デメリットを参考にしながら、ぜひご自身の暮らしにフィットするかを想像してみてください。
そもそも廊下とは何のためにある?
廊下は単なる通路ではなく、空間をつなぐ「クッション」のような存在です。
例えばリビングの横に自分たちの寝室があったらどうでしょうか?リビングの声が部屋に直接響いてきて、寝たいのに寝れない。。。ということが発生した経験はありませんか??
寝室の間に廊下があれば、生活音の干渉を抑えられますし、来客時にもプライベート空間を守れます。
廊下は視線や音を和らげ、暮らしにゆとりを与える「緩衝帯」ともいえるでしょう。
なぜ「廊下なし」の家が増えているのか?
理由はズバリ、コストと効率性です。廊下は移動のための空間なので、居住スペースとしては使えません。そのため「もったいない」と感じる人も多く、限られた予算の中で少しでも広いLDKや収納を確保したい家庭が廊下を削る傾向にあります。
加えて、動線を短くして家事効率を高めたい共働き世帯にとって、廊下を省いた間取りは魅力的です。
なので最近は極力廊下を作らず、すべての部屋をつなげて作る間取りが流行っています。
廊下がある間取り・ない間取りの比較【メリット・デメリット】
「廊下をつけるか、削るか」。これは家づくりでよくある悩みのひとつです。
廊下があることで、空間を区切ることができ、プライバシーを守りやすくなります。一方で、廊下は“移動のためだけの空間”になりやすく、居住スペースとしては使えない分、面積が無駄になることもあります。
実際、我が家はローコスト住宅ということもあり、「廊下を極力なくす」選択をしました。ただし完全にゼロにはせず、各居室をつなぐ空間は廊下を設置して、それぞれの生活音が響いてプライバシーを邪魔しないようにしました。
そのおかげで子どもが大きくなった時も気兼ねなく自分の部屋を満喫できると思っていますし、仮に私たちの友人や子どもの友達が遊びに来たとしても互いに気にせず過ごせると思っています。
大切なのは、廊下は不要と一概に考えずに、“どう使うか”を考えて間取りに必要か否かを判断することだと考えます。
どちらのメリットが自分たちに合っているかを見極めましょう。
廊下がある家のメリットと注意点
廊下があるメリットは以下のようなことがあげられます。
- プライバシーを確保しやすい
- 遮音性が高くなる
- 臭いを防げる
- エアコンなどの空気の冷暖房効率が上がる
廊下を付けることで各部屋が独立しやすくなります。
また、来客時に直接リビングを通らず部屋へ案内できるなどの利点もありますが一方で冷暖房効率などは下がりがちです。
廊下の面積次第ではありますが、あまり計画なしで廊下を作ってしまうと、無駄に長い不要な廊下を作ってしまうこともありますので、採用する際は、極力短めにしてみることを意識すると良いです。
廊下がない家のメリットとリスク
廊下のない家のメリットも同じくまとめると以下のようなことがあげられます。
- 建床面積が少なくなるためコストが安くなる
- 共有空間が作れるので家族と基本的に顔を合わせる
- 各居室の導線が短くなり家事などが楽になりやすい
それに加えて廊下がなければその分住居の面積を小さくできコストを抑えられますし、もしくは廊下の面積分居住空間が広く取れることになるので、LDKや収納を確保できるのが大きな魅力です。
土地にお金をかけて、家のコストを抑えたい効果的な住宅には相性がバツグンです。動線もシンプルになるので、子育てや家事の効率が上がるケースもあります。
ただし玄関からリビング、リビングからトイレが直結していると、来客時に気まずさを感じる場面も…。音やにおいの問題に悩まされることもあるので、引き戸やパーテーションなどで工夫すると安心です。
我が家が「廊下」を選んだ理由
ちょっと間取りの失敗でもあったのですが、我が家の廊下は2階の各居室間のみです。
私は今フリーランスなのですが、仕事が夜遅くまでかかるときに仕事の打ち合わせやパソコンの光などが漏れると睡眠の邪魔をする可能性があると思い各居室は廊下で区切ろうと考えました。
今は最小の廊下スペースや廊下ではなく、2階は第二のリビング、フリースペースにしていることも多いですよね(我が家もそうすればよかった・・・)
ここは私たちの知見がたりなかったところではありますが、階段の上った先を家の端っこにしてしまったことから、各居室をつなぐために廊下を長く取らなければならずもっと効率的にできたかなと思っています。
ただ長い廊下になった分よりプライベートな空間を作ることができましたし、今後は廊下部分を単なる廊下にせず壁かけ収納などを付けて、廊下も活用できないかを検討したいと思っています。
廊下を作ってみた感想
我が家の間取りは完全に廊下と居室が区切られているわけではなく、リビングに隣接した階段を上って2階に上がるのですが、上がって自分たちの部屋に行くまでがちょっとした通路になっています。
完全に廊下と居室を仕切れるようにしていれば冷房の効率や遮音性の向上、臭いなどの漏れも防げたのかもしれませんが、我が家のような廊下がリビングとほとんど引っ付いているような状況だと、普通に臭いや音が漏れてきます。。
やっちまったなーーー!!
以前夫のけいの友達が泊まりに来た際に、ご飯の途中に子どもたちを寝かしつけに2階の寝室に行ったのですが、話し声や食事の臭いが普通に2階でも感じられました。
そういったわずかな音でも感じたくない!!という方はちゃんと扉で仕切れば問題ないですが、我が家のように扉で仕切らない場合は基本的につながっているので音や臭いが漏れると思っていた方が良いです。
特に昨今光熱費が高くなっているので、エアコンを効率的に使いたいなどあればまさに仕切りを作っておくのが良いですね。
廊下の有無で後悔しないための判断ポイント
「廊下をなくしたら、住みにくくなる?」そんな不安を持つ方も多いはず。実際に後悔しないためには、ライフスタイルと優先順位を明確にすることが大切です。
我が家の場合、今後各居室でみんなが寝るようになったら、仕事の開始のタイミングや部活に行く子どもたちのタイミングとかもあって、なるべく互いの邪魔にならにあように廊下を設置しました。
1階は共有空間、2階はプライベートに分けているので、自分の時間が欲しくなったら2階で過ごすみたいな流れになればいいなと思っています。
特に1階に脱衣所やファミリークローゼット、キッチン、洗面台もまとめており、買いは廊下をなくしているので家事全般は廊下を挟むことなく行えているので家事楽は実現できているのもよかったと思っています。
結局のところ、廊下をどう活用するかを基準に考えるのが正解です。
共働き・子育て家庭にとってのベストな動線とは?
どの家庭でもそうだと思いますが極力家事の時間はなくしたいですよね。
そう思うと家事が多い場所は廊下はなるべく作らない方が理想だと思います。
我が家は洗濯→乾燥→収納→着替えという動線に廊下を設けていないので、毎日の移動がなくなりストレスフリーで過ごせています。になります。
動線の短さ=家事の時短。廊下の存在が、時にその邪魔になることもあると知っておくと安心です。
廊下を「収納」「採光」「通風」に活かすテクニック
廊下は「使えない空間」と思われがちですが、工夫次第で便利な場所になります。例えば、以下のような活用方法あります。
- 壁一面に可動棚を設置すれば「見せない収納」に
- 採光窓やスリット窓を設ければ「自然光の通り道」に
- 両端に窓を設置すれば「風の通り道」に
今後、我が家の廊下も壁にニッチ収納を作って、子どもの記念品などを飾れる場所として活用していきたいと思っています。
専門家はどう見る?建築士の見解も紹介
私たちは最初廊下不要派だったのですが、それこそ設計の段階で建築士の方から「廊下は目的があるなら残した方が良い」と言われたのが廊下を作ったきっかけでした。
何も考えずに昔から廊下のある間取りにするのであれば、それこそ家事動線などが長くなってしまうので、減らしても良いけれどプライバシーの確保や将来のバリアフリーを見据えて残すならそれは1つメリットがあると考えました。
設計段階で「何のための廊下か」を言語化することが、満足度の高い家づくりにつながると実感しました。
まとめ
廊下は一見、削りたくなる空間かもしれません。でも、ただの“通路”と切り捨ててしまうのはもったいない。家族構成やライフスタイルに応じて、必要最小限の廊下をどう設計するかが、家の住み心地を大きく左右します。
廊下は通路でありながら、音や臭いなどを遮断してくれる役割があり住まいの緩衝材として機能する側面もあります。
我が家のように「プライバシーは守る」という方や、トイレなどの音が聞かれづらい設計にしたい方などは、廊下のある家づくりもありだと思います。
何も考えずに廊下をなくすのではなく、廊下の役割があるかないかで廊下の導入可否を決定してもらえると満足した家づくりができると思います!