こんにちは!千葉県でローコストな注文住宅を建て、6歳になる双子の娘たちと愛犬コーギーとの暮らしを楽しんでいる施主のけいです。
住宅購入時に土地選びについてとても悩みますよね。私たちは千葉とは縁もゆかりもなかったので、それこそ土地をどう選ぶかが全く分からない中で住宅会社からの提案と予算の2つの要素だけで正直決めてしました。
その結果契約後に追加費用が発生することになり後悔したため、この記事では僕のリアルな失敗談をもとにあなたが土地選びで損をしないための具体的なチェックポイントを経験者として包み隠さずお話しします。
僕の失敗が、あなたの最高の家づくりの第一歩に繋がれば嬉しいです。
我が家のコンセプトは「子どもにもお財布にも優しい家づくり」です!
「おしゃれにしたい」「快適にしたい」「家事を楽にしたい」けど「できるだけ安くすませたい」
こんな価値観に合う方にきっと参考になりますので、ぜひ記事を見ていってくださるとありがたいです♪
【体験談】これが現実…土地代の他に「追加費用」が発生した私の失敗談
まずは、僕がどんな失敗をしたのか、少し恥ずかしいですが正直にお話ししますね。知識がないまま進めると、こうなってしまうのか…という一つの実例として読んでみてください。家づくりは本当に、情報戦なのだと痛感した出来事です。
すべては整形地にこだわりすぎたから…私が「安い土地」に飛びついた理由
双子の娘たちが走り回れる庭付き一戸建て。それが僕たち夫婦の希望でした。もともと営業やマーケティングの仕事をしていたので、情報収集や比較検討は得意なはずだったんですが…家づくりはまったくの別物でしたね。
我が家は高知が実家なので、成田空港から格安航空券で実家に帰れる、北海道や沖縄にも安く行けるし、最近子育てでも人気らしい。。!
そんな情報だけを頼りに当時埼玉県に住んでいましたが千葉県に住宅を建てることにしました。
ただ縁もゆかりもないのでそれこそどこに住みたいか?もあまり決まっておらず、とりあえず先にどんな家に住みたいか?を夫婦で考えていました。そうすると、やはり土地は整形地が良さそうと素人ながらになり、整形地でかつ予算が抑えめな土地を探していました。
実際、土地と住宅はセットで考えるので、絶対にこの家の間取りを変えたくない!!というわがままは通じないですし、設計士さんもプロなので仮に希望の土地がなくても自分たちの希望を叶えてくれるのにこの時は頑なに整形地にこだわってしまいました・・・
当時契約しようと思っていた住宅会社に自分たちで見つけてきた土地を相談していましたが、私有地だったり、よくよく調べると旗竿だったりして全然前に進みませんでした。そんな中住宅会社が良く連携している不動産会社から新規で売買できる土地の情報が入ったという情報をメールで送っていただきました。
その土地は法面なのですが、上から見ると真四角の土地で、さらに自分たちの理想とする間取りをはめても庭が十分な広さが取れる、、、!
しかも予算が手ごろだったのです。以前所有されていた中古物件と土地を合わせた価格でしたが、新築建築用と所有者にお伝えし中古物件には住む予定がないことを伝えると解体費も所有者に持っていただけたのもこの土地に決める1つになりました。
今思えば、この時の僕たちは「価格」「広さ」「駅からの距離」といった、表面的な条件しか見ていませんでした。まさか、その土地に大きな落とし穴が潜んでいるとは夢にも思わずに…。
誤算①:「法面(のりめん)」が招いた、想定外の擁壁工事
この土地は、上から見ると整形地なのですが、平面から見ると道路から正面に見て、図のような右下に向かって下っている土地でした。
※法面(のりめん)とは傾斜のある土地のことです。

不動産会社からは仮に斜めだったとしても家は水平に立つので土地の形が整形地であれば特に問題はないだろうという話があり私は「確かにそうだよな」と納得していました。
さらに道を下ると道路なのですがハザードマップでは道が下っているため、私の土地は洪水の可能性も低い土地だったため逆に法面のこの土地の方が低地にある整形地より良いのでは?と思ったくらいです。
何事もなく(つなぎ融資を忘れて危うく支払いができなくなりそうでしたが)順調に契約を進め、家の間取りなどもある程度固まった段階で設計士さんから、
「この土地。、以前住宅を解体したため土が減っていて水平にできない。盛土をするしかないため土を事前に購入して入れておいてほしい。また工事が始まると、右横にある住宅に土が流れてしまうため擁壁を作ってほしい」と言われました。
え?そんな話聞いてないけど??
盛土の話も初めて聞きましたし、フェンスは作るつもりでしたが擁壁まで建てるとは思っていなかったのでめちゃくちゃびっくりしました。
注文住宅は土地と建物を引き渡したタイミングでお金を支払うことは事前に確認していましたが、まさか事前工事が発生するとは思っておらず、しかもまだ住宅ローンもつばぎ融資とも異なるので、最終的な住宅ローンには組み込めるものの、一時的には自分で手出しするしかないと言われ泣く泣く100万円近くお金を支払いました。
新居のために家具家電用にコツコツ貯めていた貯金を予想外の出費で切り崩すことになり非常に痛い出費でした。
誤算②:「曖昧な境界線」が引き起こした、解体・再設置工事
法面の問題に頭を抱えていた僕に、追い打ちをかけるような出来事が起こります。それが「境界線」の問題でした。
よく境界線がない、境界線があいまいな土地は隣人とのトラブルになるので契約する前に気をつけろ。とネットでも出てきますが我が家もこれにあたりました。
というよりも、最初に住宅会社から境界線を示す杭があり、杭と杭をつなぐ境界線上に擁壁が立っていそうなので、特に問題はないでしょう。という話だったので、その言葉を信じました。
ただ記録は残っていなかったので改めて住宅建築にあたって調べていただいたところ、左右どちらの土地も私の購入した土地に入り込んでいました。

購入した土地には、お隣さんとの間に古いブロック塀がありました。幸い左隣の土地はブロック塀が厚みがありわずかにこちらにはみ出ている程度でしたが、右隣りはもとからあったブロック塀から30センチはうちにはみ出ており、これは看過できない。としてどうせ擁壁を作れ。と言われているのだから、もうまるっとブロック塀を取り壊し擁壁を作ってしまえ!!と最終判断しました。
おいおい、たかだか30センチだろ?
と、思われる方もいるかもしれませんが、住宅の30センチって意外と広くて、45センチ程度幅があれば人が通過できると言われているので、その幅分取り戻すのと取り戻さないのとでは、家の周辺環境が大きく異なるので絶対に譲れない!として作り直しました。
作り直しについては、我が家も当初聞いてない!!として、住宅会社に話、住宅会社経由で工事会社に連絡が行き、工事会社と住宅会社で塀の作り直しの許可を取ってもらいました。
二度と失敗しない!土地契約前に絶対やるべきチェックリスト5選
僕のような失敗を、皆さんには絶対にしてほしくない。その一心で、不動産の契約書にサインする前に、絶対に自分の目で確認すべきポイントを5つにまとめました。このリストをスマホのメモ帳にでも入れて、土地見学に行ってみてください。
①【形状・安全性】法面・擁壁はないか?高低差を現地で確認
土地の資料やGoogleマップだけでは、絶対にわかりません。必ず現地に足を運び、自分の目で見てください。
- チェックポイント
- 道路や隣の土地との高低差はないか?
- 斜面(法面)はないか?
- すでにコンクリートの壁(擁壁)がある場合、ヒビ割れや膨らみはないか?
このぐらいなら傾斜にならないよね?と素人が思っていても工事をする施工会社は違います。平坦に見えても、意外と傾斜がついていることはよくあります。
特に擁壁がある場合は要注意。古い擁壁だと、安全基準を満たしておらず、作り直しに数百万円かかるケースもあります。
②【権利関係】境界は明示されているか?「確定測量図」を要求
境界線のトラブルは、ほんとによくあります。我が家はまだ隣人が「そうだったんですね、擁壁費用をこちらで払わないのであれば特に気にしません」のスタンスだったので特に問題なく取り壊しできましたが、隣人によっては自分たちの土地が減ることに納得できず譲ってくださらないこともあります。一度トラブルになるとこれからせっかく住むのにも尾を引くやっかいな問題です。見た目のブロック塀やフェンス、住宅会社のたぶん大丈夫。を信じてはいけません。
- チェックポイント
- 土地の四隅などに、境界を示す「境界杭」や「プレート」があるか?
- 不動産会社に「確定測量図(かくていそくりょうず)はありますか?」と聞く。
この「確定測量図」があるかどうかは非常に重要です。私が無知だったのですが、本来測量図がなければ、売主さんに測量をしてもらった上で契約を進めることもできたのに、元からある土地サイズをそのまま信じてしまいました。
この一言を知っているだけで、不動産会社の見方も変わるかもしれません。
③【インフラ】水道・ガス管は目の前まできているか?
意外と書かれておらず見落としがちなのがインフレの整備状況です。
昨今は電気代が高いのでなるべく都市ガスを使いたい家計もあると思いますが電気・ガス・水道のインフラも自宅につなげられる位置にあるかは事前確認必須です。
- チェックポイント
- 前面道路に水道管やガス管が埋設されているか?
- 敷地内への引き込み工事は誰の費用負担で行うのか?
「前面道路まで来ているから大丈夫ですよ」と言われても、そこから自分の敷地内に引き込むだけで数十万円の費用がかかることもあります。
仮に前面の道路まで来ていなければ引き込み工事費は高額になります。
契約前に、インフラ環境と自宅への引き込み工事の費用負担についてはっきりと確認しておきましょう。
④【法律・災害】建てたい家は建つか?ハザードマップも確認
せっかく土地を買ったのに、法律のせいで理想の家が建てられない…なんて悲劇すぎますよね。
土地購入前にはその土地で建蔽率と容積率がどの程度まで許容されているか確認必須です。
土地サイズが問題なくとも、法律上サイズが制限されているとどうしようもありません。
また最近はゲリラ豪雨も多いのでハザードマップも確認したいところです。
- チェックポイント
- その土地の「建ぺい率」「容積率」はどのくらいか?
- 自治体のホームページで「ハザードマップ」を確認し、浸水や土砂災害のリスクはないか?
特に、家の広さに関わる「建ぺい率」と「容積率」は重要です。仮に元の間取りを変更しなければならない場合も頑なに間取りに固執しすぎてもよくないと思います。
気に入った土地があるなら設計士さんと間取りを変更してでも、理想の暮らしができる間取りを変更してもらうのも1つだと思います。
⑤地盤改良の有無を推測
良く見るのが地盤改良費で追加で100万円かかった、、、なんてこと聞きますよね。
我が家ももれずに地盤改良が必要になりました。
どんだけ追加コストかかんねん
地盤改良の要否は正直地盤調査を行わないとわからないため、素人では判断が難しいのですがいくつか避けるポイントがあります。
- チェックポイント
- 2000年以降に住宅が建てられた土地なら、建築時に地盤改良が必要だったかを確認する。
- 2000年以前の土地だったら、ハザードマップや古い地図で昔田んぼや川でなかったかを確認する。
- 住みたい土地の名前にさんずいの漢字や川、沼のような水に由来する名前がないかを確認する。
結論は調査しないとわからないということなのですが、避けるポイントとして2000年前後で対応が多少変わります。
地盤改良がおこなわれ始めたのは、2000年の「品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)」という法律が施行され、新築住宅には10年間の瑕疵担保責任(現在の契約不適合責任)が義務付けられたためです。
万が一2000年以降に地盤が原因で家が傾くなどの欠陥が見つかったら、ハウスメーカーや工務店が10年間、無償で修理する義務を負うことになりました。
そのため2000年以降の新築住宅が売りに出されている場合、地盤調査があることがほとんどなので、土地購入前に地盤改良が必要な土地だったかがわかります。
チェックリストはありますがそれでも土地探しに難航している方は中古物件を土地ごと買うという裏技を紹介した記事を書いていますのでこちらも参考にしてください
土地選びの「よくある質問」に経験者が答えます(Q&A)
最後に、皆さんが疑問に思いそうなことを、僕の経験からQ&A形式で回答しますね。
Q. 擁壁のある土地は、絶対に避けるべき?
A. 一概に「ダメ」とは言えません。重要なのは「その擁壁がいつ、どんな基準で造られたか」です。比較的新しく、自治体の検査を受けて「検査済証」がある擁壁なら、安全性は高いと言えます。逆に、古い擁壁や、誰が造ったかわからないような擁壁は、追加の調査や補強工事が必要になるリスクが高いので、慎重に判断すべきです。
Q. 土地の測量費用は、誰が負担するもの?
A. ケースバイケースですが、売買契約においては、売主さんの負担で「確定測量」を行ってもらうのが一般的です。土地の範囲を明確にしてから買主へ引き渡す、という考え方ですね。もし不動産会社から「測量費用は買主さん負担で」と言われたら、その理由をしっかり確認し、契約書にも明記してもらうようにしましょう。
Q. ハウスメーカーに土地を見てもらうのは無料?断りにくくない?
A. ほとんどの場合、無料で見てもらえます。 なぜならハウスメーカーにとっても、変な土地に家を建てて後々トラブルになるのは避けたいからです。彼らは「この土地なら、うちでこんな素敵な家が建てられますよ」と提案するチャンスでもあります。
「まだこのハウスメーカーに決めたわけじゃないし…」と遠慮する必要はありません。「土地探しから相談に乗ってください」というスタンスで、気軽に声をかけてみましょう。
まとめ
今回は、僕自身の恥ずかしい失敗談をもとに、土地選びで後悔しないためのポイントをお話ししました。
無知がゆえに我が家は法面のために土が流れないための擁壁を作り、もともとあった擁壁は境界線よりだいぶ自分の土地にあり、結局擁壁丸ごと作り直すことになり、さらには地盤改良費までかかるというフルコンボのような状態でした。泣
追加費用は家計にとって本当に痛かったです。でも、この記事を読んでくれたあなたが、僕と同じ轍を踏まずに済むのなら、僕の失敗も少しは報われます。
土地選びは、家づくりのすべてを左右する、本当に大事な土台です。価格や見た目のお得感に飛びつきたくなる気持ちも、痛いほどわかります。でも、どうか一度だけ立ち止まって、今日お話ししたような「見えないリスク」がないか、チェックしてみてください。
あなたの家づくりが、心から満足できるものになるよう応援しています!