最近は電力価格が高騰しておりローコスト住宅を建てるとしても、太陽光パネルを一緒につけようかや悩む方もいますよね。
我が家も家づくりを進める中で、建築費が安くても結局月々の光熱費などが高くなっては意味がない!と思い太陽光発電について何度も迷いました。
最終的に我が家は“つけない”という選択をしましたが、そこに至るまでには費用やメリット、周囲の声などさまざまな要素を比較検討しました。
この記事では、太陽光パネルが本当に必要かどうか迷っている方に向けて、体験談も交えながらわかりやすく解説していきます。
我が家のコンセプトは「子どもにもお財布にも優しい家づくり」です!
「おしゃれにしたい」「快適にしたい」「家事を楽にしたい」けど「できるだけ安くすませたい」
こんな価値観に合う方にきっと参考になりますので、ぜひ記事を見ていってくださるとありがたいです♪
目次
ローコスト住宅に太陽光パネルは必要?まずは前提を整理しよう
太陽光パネルは毎月の光熱費を下げてくれるので、ローコスト住宅であっても検討したいですよね。
そんな太陽光パネルが必要かどうかを判断するには、まずローコスト住宅の特徴や、太陽光の基本情報を正しく理解することが大切です。
前提知識を押さえることで、あなたにとっての「必要・不要」が見えてきます。
ローコスト住宅で太陽光パネルをつけるときの特徴
ローコスト住宅とは、建築費を抑えるために仕様や設備の標準化・簡略化を図った住宅のことで明確な定義はないのですがおおよそ総額で1000万円台の住宅や、坪単価30~50万円くらいの住宅をローコスト住宅といいます。
大手ハウスメーカーの注文住宅と比べて数百万円単位でコストを抑えられる一方、自由度や設備のグレードに制限があることも多く、規格化されている中には「太陽光パネルは屋根の形状により設置が難しい」、または設置してもあまり意味がないケースもあります。
費用を抑えつつも太陽光パネルを検討する方はそもそも設置が可能なのか、特にハウスメーカーでつけてもらえるのが一番ですが、ハウスメーカーではなく別で依頼する場合は構造計算などの耐久性とも関わってくるので慎重に検討しましょう。
太陽光パネルの基本知識|仕組み・費用・メリットとは
太陽光パネルは、太陽光を電力に変える設備で、発電した電気を家庭で使ったり、余剰分を電力会社に売電することも可能です。
電気を自宅で使用するか余った電気を電力会社に販売することで月々のコストが抑えられる仕組みです。
屋根の面積が大きいほど太陽光パネルを乗せることができ発電量も大きくなるので参考程度で目安を載せておきます。
※1枚あたりのパネルサイズは約1.6㎡(縦1.6m × 横1m)ほど
設置容量 | 必要なパネル枚数 | 必要な屋根面積の目安 |
---|---|---|
3kw | 約12枚 | 約20~25㎡ |
4kw | 約16枚 | 約25~30㎡ |
5kw | 約20枚 | 約30~35㎡ |
6kw | 約24枚 | 約35~40㎡ |
太陽光パネルをつけるメリットとしては「電気代の削減」「災害時の安心感」「環境への配慮」などがあり、近年は蓄電池との併用で自家消費の比率を高める家庭も増えています。一方で、設置後のメンテナンスや、売電価格の下落といった課題もあるため、冷静な判断が求められます。
「必要かどうか」判断するための3つの視点
太陽光パネルの必要性を考えるときは、大きく以下の3つを私は考えました。
- 金銭的メリット
- 構造計算による地震への耐久性
- 災害時の安心感
金銭的メリット
金銭的メリットとは単純に言うと「太陽光パネルの設置する費用がいつ費用分以上の元がとれるか」です。
先ほどの4kwを仮に設置したとして、いくらくらいで元が取れるのか簡単に計算してみます。
年間どのくらい発電ができるかを計算する際は以下の計算式を使います。
年間の発電量(kwh)=パネル容量(kw) × 1日の平均日射時間(h) × 365日 × システム効率
年間の1日の日射時間を平均すると場所にもよりますがおおよそ3.5~4.5時間といわれており間をとって4時間とします。
「システム効率」って何?ってなりますがこれは光を電力に変換する際にロスが生じるためここでは約80%として計算に入れています。
そうした場合、年間の発電量は
4(kw)×4(h)×365日×80%=4,672(kwh)
仮に電気代単価が35円/kwhとした場合
35×4,672kwh=163,520円
年間で浮くコストです。
次に毎月に使用される電気代ですが私のような4人家族の場合、平均的な1か月の電気使用量は400~500kwhといわれておりますので、間をとって450kwhとします。年間にすると
450×12か月=5,400kw
となり、kwhの比較でも年間の発電量が使用量を下回っていることがわかります。
年間の発電量が宇和間らければ当然ながら太陽光パネルの設置コスト分も回収はできないのでこの場合は設置してももとは回収できない結果になります。
ご自身の屋根の形状や立地によって日射時間と発電できる容量は変わってきますが、太陽光パネルの元を取るには最低でも5kwh以上のパネルが乗せられることが理想です。
ただし最近はZEHの考えもあり政府からの補助金を活用すれば設置費用も削減できるので、ご自身の市役所などで制度を確認してみてください。
構造計算による地震への耐久性
続いて耐震性などに関係してくる構造計算の問題です。
太陽光パネルの1枚あたりの重さは使用sるうタイプにもよりますが20kg程度になります。
先ほどの元を取るために仮に5kwhのパネルを乗せるとした場合約20枚パネルが必要となり屋根には追加で20枚×20kgの合計400kgの重さが追加されることになります。
当然ながら地面から離れて重心が高ければその分地震の際には大きく揺れやすくなりますし、揺れやすいということはその分壊れやすいことを意味します。
そのため太陽光パネルを乗せるとなった場合は、ハウスメーカーから構造的に強度を担保しつつ乗せることを推奨します。
災害時の安心感
最後に気にする観点としては昨今の災害時についてだと思います。
ガスや電気が止まったとしても自家発電であれば生活ができます。
そういった安心感を買うという意味では太陽光パネルも1つの選択肢になると思いますが、私個人的には先ほどの屋根に重さが増えることによる倒壊のリスク。また家がある地域が必ずしも安全なままとは限らない。ということを踏まえると家を自家発電にするよりも私は電気自動車から外部給電を可能として置いたり、キャンピングカーで生活をできるようにしておいたほうが使い方としては良いと思っています。
私が太陽光パネルを設置しなかった理由
ここまで読んでくださった方はすでに理解されているかと思いますが、私の場合は住み心地含めて快適性にこだわりたかったので屋根に大きな太陽光パネルを乗せることはできましたが、耐震構造が弱くなることを懸念して設置しませんでした。
また、太陽光パネルを設置するなら絶対に元が取りたい!!という気持ちがある一方で毎年の天気で回収できているのか否かをずっと気にするのもストレスになってしまうと思ったのも断念した理由です。
ただしこれは我が家の例であり日照時間が長い地域かつご自宅の家が太陽光を十分に確保でき、屋根の形状も申し分ない場合もっと大きなkwh数を乗せられる、耐震構造も問題ない方がいれば全然選択肢として太陽光パネルはありだと思うのでまずはシミュレーターなどで計算をしてみてください。
太陽光パネルが「合う人・合わない人」
先ほどの通り太陽光パネルはいい面もありつつ、そのいい面が最大限発揮できない方もいます。
特に立地と家の構造が大きく影響するためここではどんな人は「つけた方がいい人」のか、はたまた「つけない方が満足できる人」なのかについて私の意見をお伝えします。
こんな人にはおすすめ
個人的に太陽光パネルの設置が向いているのは以下の特徴の方です。
- 日照時間が長い地域に住んでいる
- 屋根の形状が太陽光発電に向いている
- 将来的に周辺に太陽光を遮る建物ができない(住宅街の角地、公園の横など)
- 環境になるべく配慮したい
私のように太陽光パネルを設置するなら元が取りたい系の人は本当に条件次第なところが大きいので、気になっている方は一度シミュレートしてみてください。
もう一方のタイプは環境配慮型の方です。昨今は電気代も毎年高騰をしておりかつ災害による電力不足なども行っています。
そのため自分で使用する電気は自分たちで作るという自給自足の精神の方は損するしないに限らずつけてよいかと思います。
お勧めしない方は上記の逆になるので特段ここでは詳細を記載するのは避けます。
私は金輪際太陽光発電をつけないのか?
一度断ったからといっても太陽光発電を後からつけることも可能ですが、今後もつけないのか?について私の考えをお伝えします。
結論、今後太陽光発電を設置する可能性は十分にあります!!
ただそれは従来の太陽光パネルの話ではありません。今は技術開発が盛んで、まだ商用化されていませんが、外壁に塗装剤として発電できる塗料を開発している会社もあれば、従来のパネル型の太陽光ではなくフィルム型の太陽光パネルを研究開発している会社もあります。
そのことを思うと、屋根に設置も簡単で構造計算上も影響のないくらい軽量なシステムができてもおかしくないと思います。
未来でそのような薄型、軽量かつ発電効率のよいシステムができれば積極的に検討したいと思います。
ただそういった商品は総じて高額になる可能性があるので設置を検討するならちゃんとシミュレーションをして臨みたいと思います。
では今日の記事はここまでになります!太陽光パネルについてこの記事が少しでも参考になれば幸いです♪