「注文住宅って結局コストオーバーになるんだよね。」そう思っていませんか?
注文住宅はこだわろうと思えば際限なくお金をかけられる世界のため、ついつい最初はどんどんオプションで加算したものの、最後は予算内に収めるためにいろいろと削るポイントもでてきます。
ただ私自身ローコスト住宅を建てた経験から言うと単にコストダウンのために削りすぎるのは結局住んでから失敗することもあるということです。
そのため今回の記事では私の経験から「削って正解だったポイント」や「削りすぎて後悔しそうになったところ」など、リアルな体験を通じてお話しします。
この記事では、そんな体験ベースの視点から、注文住宅で賢くコストダウンするための具体的な方法をお伝えします。
これから家を建てる方にとって、きっとヒントになるはずです!
我が家のコンセプトは「子どもにもお財布にも優しい家づくり」です!
「おしゃれにしたい」「快適にしたい」「家事を楽にしたい」けど「できるだけ安くすませたい」
こんな価値観に合う方にきっと参考になりますので、ぜひ記事を見ていってくださるとありがたいです♪
目次
注文住宅の費用を抑えるために見直すべきポイント
注文住宅は自由度が高い分、費用も上がりやすいものですよね。ネットでもものすごく高くなった話を聞いた方も多いはずです。
特に私たちはローコスト住宅を売りにしているハウスメーカーで契約をしたため高くなるのは本末転倒。
ローコスト住宅を建てた身から無駄な部分を見直すことで驚くほどコストダウンが可能だと実感しています。
特に「あれば十分」を「絶対に必要」と勘違いしている方には今一度見極めの目を養ってほしいです。
ここでは、実際に私が建てたローコスト住宅で実践した、費用を抑える具体的なポイントを紹介します。
家の大きさは適正なサイズで
よくネットで100平米ならマンション購入と変わらない。なんて情報を見てやっぱり戸建てなら大きいに越したことないよな。。
と考えたことはありませんか?
特に注文住宅会社が作成している記事は高い金額を払ってほしいので、なるべく大きな家を建ててもらいたい方に内容を寄せています。
確かに戸建てでしか大きな家は建てられませんが、大きい家=すべてのコストが膨れ上がる と覚えておいて下さい。
外壁、屋根、壁紙、床材など面積は増えるとその分確実にコストが大きくなります。
そのためどうやっても大きな家の場合総額のコストは大きくなってしまうので自分たちの暮らしにあったサイズにまずは抑えていきましょう。
我が家は建物面積40坪程度ありますが、もっとサイズダウンしてもよかったかな・・・と感じます。
間取りと形状の工夫でコストに差が出る
家のサイズとも関係しますが、家の形は複雑になるとその分施工が難しくなるのでシンプルな総2階が最も安いです。
極端の例を出すと、S字の家と真四角の家ではどちらが建築しやすいかと想像すると真四角の方が簡単そうだと思いますよね?
それと同様に角は少ない方がよいですし、総二階の家は1階の面積分まるっと2階分になっているので上下の形を見ても真四角で作りやすいのです。
かつ真四角ということは屋根の面積も最小になっているため、いろいろとコストが抑えられている最強の形です。
建売の住宅でも総二階が多いのはそういった理由です。
建売感をなくすために総二階ではなくしてもよいと思いますが、複雑な形はできる限り辞めて標準仕様内の形状にするのがよいです。
注文住宅でやってはいけない節約方法とは?
費用を抑えることは大切ですが、削ってはいけないポイントまで削ってしまい逆に住んでからストレスになるのはいみないですよね。
そのストレスを解消するために結局あとから修繕する方もいらっしゃいます。ここでは私が実際に見聞きした「節約しすぎて失敗した例」や「やめて正解だった判断」をもとに、やってはいけない節約ポイントを紹介します。
家の性能(断熱材や窓)は削らないで正解
やはりせっかくの戸建てなら家の中をなるべく快適にしたいですよね。
新築でも冬に寒くて夏に暑い・・なんて結構悲惨です。ただ今の住宅は進化しているので標準でも問題ないですよー。という営業マンもいますが、最終的には数値で判断してください。
確かに昔よりはよくはなっていますが、断熱材と通常の建材では明らかに性能が異なる場合があります。
予算を削るがあまり目に見えない場所はついつい削っても大丈夫か・・・と思いがちですがそれこそ後からリフォームになると高額になるので、削らない方がGOODです。
コンセント数はあるだけ便利
注文住宅で悩んだポイントがコンセントの数でした。
コンセントまで考えるのかよーー
と思いながらも決めなければ話は進まないので、一生懸命決めるのですがコンセントの数はけちるとタコ足配信まみれになって見た目を損なうので、必要だと思ったところは積極的に数を増やすことをお勧めします。
特に昔と異なりロボット掃除機や冷凍庫などの家電の数も増えてますます電気は必要になる方向にあります。
1つ数千円でちりも積もればですが、コードが届かなくて不格好な延長コードを使うくらいなら十分な数を設置する方向にした方がよいです。
外壁はある程度のグレードのものを選ぶべし
標準仕様の中から外壁も選べますが、各社によってデザインから機能性まで結構差があります。
最近はガルバリウム鋼板が人気ですが、傷がつくと錆びやすい性質があるため、建てる地域によっては注意が必要です。
ガルバリウム鋼板は30年くらい建っても大丈夫と言われていますが、サイディングからガルバリウム鋼板に変更するので、1平方メートルあたり数万円変わると言われ結局うちはあきらめました。
ただサイディングの中でも性能が高い標準仕様ではないグレードの高いものにしたため通常10年に一度張替えが必要と言われているサイディングですが理論上25年くらいは水漏れなどの心配がないと言われているものにしました。
外壁や屋根などの水漏れは一度発生すると中の木材を痛めてしまい家全体が痛むので外壁や屋根材で太陽や季節ごとに温度変化の大きい日本で耐えうる耐久性の高いものを選べば将来的にコストを抑えられるかと思います。
実際にローコスト住宅を建てて感じたコストダウン成功例
私は実際にローコスト住宅を建てましたが、「安かろう悪かろう」ではなく、必要なところはきちんと残し、無駄な部分を見極めて削ることで満足度の高い家になりました。
ここでは特に効果的だったコストダウンの成功例を3つご紹介します。
水回りはまとめることで施工費を削減
我が家は1階、2階それぞれでちゃんと生活ができるようにトイレと洗面台も2階にあります。
特にこの水回りですが、騒音問題もあり極力1階と2階で水回りは近づけた方がよいのですが、もう1つの観点として水回りが1階と2階で遠いと配管の関係で施工費が高くなるケースがあります。
今は2階にトイレも洗面台もつけない家も多いようなのですが、2階を趣味部屋や仕事部屋を作っている関係でトイレのたびに1階に降りるのは面倒。かつ洗面台も夜まで仕事した後1階に下りずとも歯磨きができることや、子供部屋に加湿器を置いているのですが水汲みを1階までしなくてよいのはストレスフリーです。
なので個人的には2階にトイレ、洗面台の設置自体はコストがかかるのですがあえて削らず、1階と2階の水回りの間取りを近づけて施工費を安く済ますようにするのがおすすめです。
外構は必要最低限にしてDIYでグレードアップ
家の外構はプロに任せると高額になりがちです。我が家では最小限のコンクリート舗装と砂利敷きだけ施工してもらい、あとは自分たちで花壇やウッドチップを追加しました。材料費と道具代を合わせても数万円程度で済み、結果的に30万円近いコストダウンに成功。手間はかかりましたが、思い入れのある仕上がりになりました。
施主支給できるところはハウスメーカーと相談して節約
標準仕様があるハウスメーカーの場合でも施主が購入して支給した方が安いケースがあります。
例えば照明の場合、サンプルから選ぶといまいちおしゃれなものがないのに高額というケースも少なくありません。
今はIKEAやニトリでもおしゃれで安い照明が売っているので、施主支給が可能な場合はなるべく安いところで仕入れておきましょう。
我が家は施主支給NGでした、、ただどうにかこうにか予算を抑えられないかと思い家具家電メーカーからハウスメーカーにパンフレットを送ってもらうようにお願いし、会社間同士で仕入れをしてもらい何とか対応しましたw
ハウスメーカーによって施主支給品はNG(施主から受け渡し前に壊れていたのかが判断できないため)の会社もありますのでその点はご注意ください
予算オーバーを防ぐための注文住宅プランニング術
注文住宅は理想を追いすぎると簡単に予算オーバーしてしまいます。
特に最初の見積もりから最終の見積もりが大きく乖離するのは注文住宅のあるあるです。
解像度が最初は低いので致し方ありませんが、なるべく予算は押さえたいのも事実だと思いますので、このセクションでは予算内におさめるための具体的なプランニング術をお伝えします。
大前提、相見積もりで比較する
まずは必ず相見積もりをとることです。
選ぶハウスメーカーによってそもそも価格の設定があるので、高い会社を選んでおいて安く済むことはありません。
高級ハウスメーカー、ミドルハウスメーカー、ローコストハウスメーカーに分かれる中でそれぞれの階層で比較できる住宅に見積もりを3社とりましょう。
ローコスト住宅であってもサービスで数万~おまけで値引きをつけてくれる会社もあるので、比較をするということは必ず最初にしてください。
比較の際、同じ間取りでもキッチンなどの設備の仕様まで見れない関係で安いのはこっち!!と飛びつきたくなりますが書かれた価格でどんなものが入るのかを確認しておきましょう。
最初にやるべき「優先順位リスト」の作り方
ここからは会社を選んだあとの話になります。
家づくりで何にお金をかけるかを明確にすることは予算を抑えるためにマストです。
憧れを詰め込んでいくとどんどんお金がかかります。そのため抜くところは抜いていくのが必須です。
我が家では「断熱性能」「家事の楽さ」「子供と犬が過ごしやすい」を優先し、それ以外は特にこだわりがなければ標準のままにすると決めました。
そうすることで打ち合わせも早くなり予算もかからないのでスムーズに決まります。
優先順位の後は、「絶対に必要」と「あれば便利」を区別する
優先順位を付けた中でもどのレベルまで追い求めるかによってかかるコストもかわります。
例えば、キッチンの自動で水が出る機能はいろいろとinstagramでも紹介されますが、我が家も一度採用の方向に動いたものの、『今も手動で特に困っていなければ余計なコストでは?』と冷静になり手動に戻しました。
また我が家ではキッチンをタカラスタンダードを使っているのですが水洗い場をホーロー素材にできると言われたのですが、こちらも確かに汚れづらさなどある一方で今も汚れたらすぐに洗って汚れが落ちないことはない。と考え結局キッチンは標準のままにしました。
なので、過剰なサービスにならないレベルをこだわる方ごとに線引きしなければ優先順位を付けたとは言えかなりコスト増につながりますので気を付けてください。
改めて注文住宅の費用が膨らみやすい盲点とは?
「予算内で建てたい」と思っていても、なぜか最終的に数百万円オーバー…そんな話は珍しくありません。
多くの人が見落としがちな点について私も実際に体験した話から紹介します。
地盤改良・外構・カーテン…本体価格に含まれない費用
本体価格を見積もりから出された際に建物の金額に何が入っているか明細まで開示を要求しましょう。
実際希望を伝えると一部ハウスメーカーであればサクッと見積もりを作ってくださいますが、ほとんどの場合は坪単価×坪数のざっくり計算です。
そのため、実は標準仕様内にカーテンが含まれていなかったり、外構はハウスメーカーの所掌範囲外の認識であえて見積もりに入れていなかったりと少しでも金額を安く見せようとします。
明細をもらわないと何が入ってのこの金額なのかがわからないため、本来入っていないとおかしいものがないか最初に確認しておくとベストです。
打ち合わせ時の提案が積み重なり金額が跳ね上がるワナ
注文住宅は細部まで決めないと建てられません。そのため細かなコンセントのカバーをどのメーカーにするのか、ドアの高さは標準のままか天井いっぱいまでにするのか、ドアの種類はどれにするのかと何かと決めることが多いです。
そんな中で設計士さんからも「これはどうしますか?」こういうこともできますよ。と善意で提案をしてくれている場合もありますが、提案はするものの、決めることが多すぎて1つ1つの価格まで伝えられることは少ないです。
話し終えた次回の打ち合わせで話した内容によっていくら前回から変わっているのかを後から伝えられるケースが多いため気づくと予算オーバーになっているのがほとんどでしょう。
設計試算も悪気があって提案しているわけではないですが、価格の話がないからと受け入れていたらどんどん価格が上がってしまうので気を付けてください。
我が家も一番最初の打ち合わせで提案されたので、基本的にそうします。とすべてYESにしていたところ次回打ち合わせで一気に400万円増額したことを聞いて、「え!オプションだったんですか!!」と一回多くの話を白紙に戻したことがあります・・・
まとめ:理想の家づくりは「上手に削る」ことから始まる
注文住宅でコストを抑えるためには、単になんでもけずればよいものではなく必要なものにはしっかりと投資をしておくことが大切です。
まずは相見積もりを取りやすくできそうな住宅会社を見つけること、契約した後は何が家族に必要か優先順位をつけ、その後優先したい事項のレベル(程度感)を決めることで予算はグッと抑えられます。
私自身、実際にローコスト住宅を建てたからこそ、予算内でも満足できる家は十分に実現できると感じています。
今回ご紹介した内容が、これから家を建てる皆さんの参考になれば幸いです。ぜひ、納得のいくマイホームづくりを目指してくださいね!