ローコスト住宅を検討する際、「安くて本当に大丈夫?」と不安に感じたことはありませんか?
私も千葉県でローコスト住宅を建てたとき、注文住宅がこんなに安く建てられるんだ!と感動した一方で構造や耐震性能に不安がありました。
特に私たちは高知県出身で南海トラフ大地震について子どもの時から聞いていたこともあり、地震にはだいぶ敏感な夫婦です。
でもそんな不安は、しっかりと見極めるポイントを押さえれば、安心して暮らせる家づくりは可能なんです。
この記事では、共働き夫婦やDINKS世代に向けて、コストを抑えながらも安心できる住宅を選ぶための耐震性や構造のチェックポイントを、私の実体験を交えてご紹介します。家族を守る大切な家、納得して選びましょう!
我が家のコンセプトは「子どもにもお財布にも優しい家づくり」です!
「おしゃれにしたい」「快適にしたい」「家事を楽にしたい」けど「できるだけ安くすませたい」
こんな価値観に合う方にきっと参考になりますので、ぜひ記事を見ていってくださるとありがたいです♪
目次
ローコスト住宅の構造は本当に大丈夫?基本知識を押さえよう
ローコスト住宅と聞くと、構造が心配になる方も多いですよね。私も「安い=弱いのでは?」と疑ったことがあります。でも、構造の基本を知れば納得できます。ローコスト住宅の多くは、木造軸組工法(在来工法)や2×4工法が主流で、これらは家づくりの基本的にな作り方であり、適切に施工すれば高価な住宅と同じく耐震性を確保できます。
工法はどの会社でも基本は同じであるため重要なのは、適切にその工法を使える技術があるかを見極めること。
ここではまず住宅の構造について説明します。
ローコスト住宅の構造の種類と特徴
主に家づくりには「木造軸組工法(在来工法)」と「2×4工法」の2つの方法があります。(細かいことを言うともっとありますが基本はこの2つです)
木造軸組は古くから家づくりで一般的な作り方であり、自由度が高く、間取りを柔軟に決められるのが魅力です。そのためリフォームなども行いやすい作り方になります。
一方で2×4はアメリカで最初始まったと言われる工法で、よくDIYにも2×4材の言葉が出てくるように2×4材で角を作り、柱と柱を壁で支える構造なので、耐震性に優れるとされていますがリフォームで増築はしづらい(というか、できない?)と言われています。
簡単にそれぞれをまとめると以下の通りです。
木造軸組工法 | 2×4工法 | |
---|---|---|
大工の技術 | 必要 | 比較的簡単 |
建築の速さ | 普通 | 速い |
価格 | 普通 | 安い |
自由度 | 高い | 低い |
耐震性 | 普通 | 強い |
気密性 | 普通 | 高い |
私の家は将来リフォームがあるかもしれないことを想定して、木造軸組工法で作ってくれる会社に頼みました。
上の表でそれぞれの特徴をまとめていますが、2×4工法は比較的木族軸組工法よりも簡単にできるため、建売住宅で結構用いられています。
もし建売や中古物件を検討されている方はどうやって作られているかも見てみるとよいと思います。
コストカットと安全性のバランスとは?
ローコスト住宅では、標準仕様を固定することで価格を抑えています。ただ、構造や基礎部分は建築基準法により安全基準を満たしていなければ建てられませんのでその点はご安心を。
2×4工法の方がほかの会社を比較した際、坪単価でざっくり1~3万安かったのですが、施工技術は大事とさんざん見てきたので私は木造軸組工法を選んでいます。
必ずしも木造軸組工法の方が優れているというわけではない(最終的には大工の質によるため)のですが、質の高い大工しかできない工法の方が、信頼できるだろうということで選びました。
ただそうなるとほかのローコスト住宅メーカーよりは相対的に高くなってしまうので、設備面では極力標準を選び、構造にはダンパーをつけてもらい耐震補強を行いました。
ローコスト住宅といえど重要なのは妥協していい部分と、絶対に譲れない部分を見極めることです。
耐震性能を見極めるための5つのチェックポイント
地震大国・日本で家を建てるなら、耐震性能は無視できません。最近でも関東を中心にけっこう地震の頻度が高くそのたびに不安になるのはなるべく避けたいところです。
その点ローコスト住宅であっても、必要なチェックをすれば安心して暮らせます。私もこの部分は慎重に確認しました。
ポイントは、①構造計算書の有無、耐震等級、②施工期間、③地盤調査結果、④建材の質、⑤施工会社の実績です。どれも見逃すと、後悔につながる部分。特に耐震等級は、建物の強さを示す定量的な基準なので必ず確認しましょう。私は耐震等級2以上を条件に選びました。
①構造計算書・耐震等級を確認しよう
構造計算書は建物の強度を計算した重要な資料です。これがあることで、耐震性能の裏付けが取れます。また、耐震等級は1〜3があり、2以上が安心ライン。私の家は耐震等級2で、保険料も安くなりました。ここは妥協せずしっかり確認すべきです。
耐震等級は「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)に基づいた「日本住宅性能表示基準」で定められています。
耐震等級1級 | 耐震等級2級 | 耐震等級3級 | |
---|---|---|---|
基準 | 建築基準法で定められている最低限の耐震性能を満たすレベルです。 | 耐震等級1の1.25倍の地震力に対して耐えられる強度を持つレベルです。 | 耐震等級1の1.5倍の地震力に対して耐えられる強度を持つレベルです。 |
想定されている地震 | 極めて稀に(数百年に一度程度)発生する大地震(震度6強~7程度)に対して、倒壊・崩壊しないこと。 稀に(数十年に一度程度)発生する中程度の地震(震度5強程度)に対して、損傷しないこと。 | 耐震等級1で想定される地震(震度6強~7程度)の1.25倍の力が加わっても、倒壊・崩壊しないレベル | 耐震等級1で想定される地震(震度6強~7程度)の1.5倍の力が加わっても、倒壊・崩壊しないレベル |
それぞれの特徴を簡単に説明すると、現在、日本で合法的に建てられる建物は、すべてこの耐震等級1相当以上と定められており言い換えれば、耐震等級1は「法律で定められた最低ライン」です。
耐震等級2級は長期優良住宅の認定を受けるために定められている基準となっていることが多い水準です。
耐震等級3級は、住宅性能表示制度における最高の耐震レベルで、地震保険を付ける場合割引率も最も高くなる水準です
②施工期間は意外といい指標
当然ですが、施工期間が短いとその分建築の品質が落ちる可能性があがります。
例えば、ローコストで施工件数が多いと信頼していい基準にはなりますが、その一方で施工期間が短い場合は注意です。
施工件数すごいやろ!!(ドヤ)という営業マンもいらっしゃいますが、施工件数の裏にある施工期間が通常よりも短い場合大工さんも期間が短いので手抜きになってしまうリスクもあがります。(手抜きしているというわけではありませんが、短い時間で精度は妥協するな。というのは普通の仕事でも厳しいですよね?)
施工期間が短いから、早く済めてラッキー!と思う方はいったん立ち止まってどうやってその短期間を実現しているのか?までお聞きするのが賢明かと思います。
③地盤調査の重要性と見落としがちな注意点
どんなに丈夫な家でも、地盤が弱ければ意味がありません。私の土地は地盤調査を行った結果、地上から20メートルくらいに粘土性の土が出てきてしまい、地盤改良の工事を依頼しました。
地盤改良工事の費用は建物の大きさにいぞんするところはありますが、100万円ほどかかるので住宅ローンには事前に地盤改良工事費がかかることを前提に見ておくとよいです。
特に注意として言われているのは、土地の名前に「サンズイ」がついている土地は古来から川や沼が近かったり、水害があった地域のことがあるので、そういった土地の方はほぼほぼ地盤改良が必要になると思ってください。
ひと昔前では地盤調査を必須としていませんでしたので、土地購入時に地盤改良が必要な土地か否かがわからないケースがおおいのですが、地盤調査がない場合今の法律上実質地盤調査は必須となるので、私たちができることとしては先ほどのサンズイの入っていない土地や川や池の近くの土地をなるべく買わないくらいの対策しか取れません。。。。
④使用される建材とその耐久性を知る
安価な建材は見た目にはわかりませんが、長持ちしない場合もあります。私の家では、外壁材や構造材の種類を確認し、信頼できるメーカーのものを選びました。
結構ローコスト住宅では、どの建材を使うかまだ細かに説明をしてくださらないケースもあるのですが、ここは事前に聞いておくとよいです。
私の場合は事務所に使われている木材をおいてあり、その場でどういった木材なのか、品質含めて調べました。
多少のコストアップ耐久性がある建材を選ぶことで、後々の安心につながります。
⑤施工会社の実績と信頼性を確認する
同じプランでも、施工会社の腕次第で家の強度は大きく変わります。私は、過去の施工実績を見せてもらい、現場の職人さんの評判も確認しました。
また職人さんの管理体制がどうなっているのかも大切です。
おかかえの大工さんなのか、家つくりのために公募するスタイルなのかなどです。
やはり質の高い大工さんは引く手あまたなので、お抱えの大工さんがいらっしゃる会社の方が安心しやすいです。
第三者機関の検査を活用する
自分だけで判断が難しいと感じたら、第三者機関の検査を依頼するのも手です。私の住宅会社はもとから第三者機関の検査が取り入れられておりその分ほかのローコスト住宅よりは単価が高めになっていましたが、何よりも質が高く住めるか否かがやっぱり大事なのでここは妥協しなくてよかったです。
構造躯体の検査を外部に依頼し安心を得ました。費用はかかりますが、専門家の目で確認してもらうことで、不安が一気に解消されました。
よく違法な物件はハウスメーカーと大工が手を組んでおり、まともなチェック体制が機能していないことで引き起こされていると見たので、ここで第三者機関を入れるのは個人的には有益と考えています。
ただ一方で「第三者機関に検査してほしい。」というと、いきなり不機嫌な態度や、必要ないと言ってくる会社もありますが、品質が怪しいがために断るように誘導している可能性があるのでそこはきっちりと費用を支払って対応してもらうとよいです。
まとめ
ローコスト住宅でも、安心して暮らせる家はしっかり選べば手に入ります。
大事なのは構造や耐震性能を確認できる会社であるか、ないかを契約前に確認しておくことです。
耐震等級という明確な基準があるので、今まで建てられた家はどのくらいの耐震等級か?とお聞きするのはもちろんのこと、施工期間も意外とチェックすると役立つ情報です。
私も最初は何の知識をなく不安でしたが、必要なポイントを押さえて行動することで、今は地震に強い住宅が建てれたと思っています。
この記事が、あなたの家づくりのヒントになれば嬉しいです。ぜひ、じっくり検討して、納得のいくマイホームを実現してくださいね!